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2008.02.24

子年の台北 其の一

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今年の旧正月明けに、例年の如く台湾に出掛けた。

毎度喰いに行く石頭火鍋屋のオバチャンに「台湾寒いでしょ?」とか言われたが、
今年は東アジア全体が寒気のせいで色々と天候不順な事に成っていて、
台湾も大陸から来る寒気の影響で例年より寒く、天気も良くない日が続いていた。
まあ日本の底冷えする寒さに比べれば大した寒さでは無い訳だが、
現地のテレビでは養殖の魚が軒並み凍死して大打撃を受けた所が有ったりで、
今回はダウンを着込んだ台湾市民を見ても致し方無しと云う感じである。

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台湾に着いたらまず出掛けるのが台北の古刹・龍山時である。
前庭の所には今年の干支の主役である「子侯」が善男善女を出迎えていた。
更には流れ落ちる瀧を背に金魚を連れた千手観音?らしき姿も見える。
毎度の事ながら、その絶妙な造形力と独特の色彩感覚には唸らされる。
今年も境内に、「子供の人気者」提灯が幾つか並んでいたのだが、
昨年見掛けた何体かの姿が見えなかったのだが、これは政治的配慮なのか?

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龍山寺の門前は前も書いた様に噴水施設の付いた公園へと変った訳だが、
流石は台北の下町、吸い寄せられる様に陽の高い内からイイ男達で賑わっている。
龍山寺は「台北の浅草寺」などとガイドに書かれる事も多い場所だが、
浅草寺がその裏に吉原と云う紅灯の巷を持っている様に、
龍山寺もかつてはその裏側に公娼地帯を有した由緒正しい場所である。
現在は政府によって廃止されてしまったが、街角には今も女達が佇んでいる。
そんな匂いに誘われてイイ男たちが集まり、昼日中から賭博にせいを出すのだ。
公園が出来ようが噴水が出来ようが、ここは今でも鉄火場なのである。

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それはそうと夜も更けてからこの公園を通ってみると、
家の無い連中が日本同様ダンボールで仮の宿を創って寝ている所に出くわす。
仮宿暮らしの長そうな奴も居れば、ビギナーらしきオヤジも何人か居る。
日本に比べれば台湾の気候は宿無し連中に優しい気候と言えるが、
今年の冬の寒波などはさぞや応える事だろう。
今年に比べれば全然大した寒さでも無かった数年前の冬の香港で、
宿無しが凍死したと云うニュースに驚いた事が有るが大丈夫なんだろうか?
まあ色んな意味で今年の冬の寒さに思いを馳せる台湾である・・・・

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2008.02.16

燃え上がる厄除けツアー・本厄編

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と云う訳で今年も無事に厄年を乗り越える為に「厄除け」に出掛けた。

昨年の「西新井大師」に続き、今年は何処へ行こうか色々事前に検討してみた。
成田山とか川崎大師とか佐野厄除け大師とか思い当たる所を挙げてみたが、
以外に何処も微妙に遠かったりしたので今年は「高幡不動」に決定。
再びの週末の雪で1日延期に成ったものの無事決行と相成った。

以前、名前は聞くものの何処に有るのやら良く解らなかった高幡不動だが、
昨年の同じ頃、急逝した知り合いの葬式がその先の「山田」で有り、
今年も既に墓参りで更に先の「高尾」まで行っているので慣れた物である。
・・・な筈なのだが友人と車中での会話に夢中に成っていたせいだろうか、
高幡不動を通り過ぎ、ふと気付けばそこは山田だった。
若干因縁めいた物を感じつつ慌てて高幡不動まで取って返した。
お陰で門前町の風情を味わう事も出来ずに駅からダッシュで寺まで向かい、
何とか本日最終の護摩行の申し込みを終えて不動堂に滑り込んだ。

人の数にしろ寺院の大きさにしろ、規模の大きかった西新井大師に比べると、
高幡不動はこじんまりとしているがより親密な感じの護摩行だったと言える。
その際たる物が、護摩行の途中にて護摩壇の奥に有るこの寺の御本尊、
不動明王像の前に参拝者を案内して、その前で手を合せられる事だ。
終始受身な態勢で終りがちな法要だが、この様なアトラクション的要素が有ると、
参加してる感が出るし、近くで仏像を拝めるのも有り難い感じがする。
さて護摩行のメインは何と言っても護摩壇でも護摩木を焚く部分な訳だが、
盛り上がる真言のコール&レスポンスや鳴り物のサラウンド効果も素晴らしく、
充満する煙と供に、ここでも寺院の規模の小ささが良い効果を挙げていた。
薄暗い不動堂に噴き上がる炎の彩が非常に幻想的で荘厳な雰囲気を演出して、
やはり「厄除け」はこの炎が無ければなぁ・・・・と思わせる次第だ。

高幡不動は護摩行の終了後、お札所の地下でお札を受け取るのだが、
遊戯施設の券売所の様にずらりと並んだカウンターが中々壮観である。
正月や特別な日には、さぞやここも善男善女でごった返すのであろう。
お札を受け取る時に他に小さな箱の様な物もいただいた。
外に出て良く見てみると「御供物」と書かれてある、
裏を返してみると何とチョコレートだ!これはバレンタイン絡みなのか!?
夏場の事を考えれば1年中チョコレートだとは考えにくいし、
季節毎に御供物も変えているのだろうか?
ちなみに中身のチョコは高幡不動の紋形で出来ていた。
中々気の効いた試みにニヤリとする、高幡不動侮りがたし!!

雪の残る境内は散策するには足元が余り良くなかったが、
せっかくなんで山上にそびえる五重塔の所まで登ってみた。
樹の間から覗き見る日野の街並みは中々に落ち着いた風情の街並みである。

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帰りの京王線の車中、多摩川を越えた辺りで丁度夕日に背に富士山が見えた。
霊峰に息災な1年を祈りつつ、精進落としに向かう今年の厄除けツアーであった。

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2008.02.09

発狂寸前な「クランプス・シングル・ボックス」

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ちなみに画像に写っている紙の拳銃は別のアイテムからの物です。


久し振りの「発狂寸前」アイテムの御紹介である。

主要な所が出尽くした感も有る最近の紙ジャケを巡る状況は、
「わざわざそんな物まで紙ジャケ化する必要無いんじゃないすか?」アイテムと、
「こんな物出して誰が買うんすか?」的なアイテムに分けられる。
前者は明らかにCD全盛期に活躍していたバンドの再発アイテムとかで、
後者が正しく今回紹介する「クランプス・シングル・ボックス」等である。

これは所謂シングル盤を8cmシングルCDの紙ジャケにした物である。
シングルCDのボックスと云うのは特に目新しい商品形態では無いし、
その紙ジャケ版と言えば同じイタリアのニュー・トロルスのが出てたりしたが、
レーベル単位の紙ジャケ・シングルBOXと云うのは相当珍しいのでは無いだろうか?
それもよりによってクランプスのシングルBOXとはまた・・・・

クランプス・レーベルはイタリアのプログレ・ファンには避けて通れない路で、
アレア、アルティ・エ・メスティエリ等の大看板を擁したレーベルである。
フランケンシュタインの怪物を使った印象深いロゴマークと供に、
何処か強烈にアクの強いイデオロギーを感じさせる独特の雰囲気がある。
まあそう云うアクの強さは偏にアレアと云うバンドの存在感による物だが、
そもそもクランプスはアレアを世に出す為に創られたと云う側面が有るから、
そう云う印象を抱くのもあながち間違いでは無いのだろう。

世界中に有ったその他のマイナー・レーベルと同様に、
クランプスはオーナーのジャンニ・サッシの個性が強烈に反映されたレーベルだ。
アレアやアルティの様なロック・バンドはレーベルのほんの1部で有り、
その他には大量の前衛・現代音楽のバックカタログを残している。
日本での発売権を持つストレンジ・デイズがカタログの紙ジャケ化を始めた時、
よもや!と思ったのがその前衛・現代音楽シリーズも紙ジャケ化した事だ。
只でさえCDが売れなくなったと言われて久しい昨今、
何でまたこんな売れなさそうな物を、しかも紙ジャケ化するか!
と誰もが思う訳だが、それに輪を掛ける様にシングルBOXの登場である。
狂ってるなぁ・・・誰が買うんだよ・・・・まあ・・・俺か・・・

そもそもクランプス・レーベルのBOXと言いつつもクランプスのバンドは、
アレア、アルティ、エレクトリック・フランケンシュタインの三つで、
オパス・アヴァントラの2枚はそれぞれ別のレーベルから出された物である。
何でここでオパス・アヴァントラが出て来るのかと云うと、
クランプスの現在のオーナーがオパスのアルフレード・ティゾッコだからだそうだ。
しかしこれが有る意味結構重要な保険に成っていると云うか、
アレアのレアなシングル・ヴァージョンだけでもマニアは買いだろうが、
そこにこちらも激レアなオパスのシングル・ヴァージョンが付くとなれば、
マニアが避けて通れぬ筈は無いと云う状況に成るからだ。

内容はアレアとオパス・アヴァントラが二枚のシングル、
アルティとエレクトリック・フランケンシュタインが一枚ずつで計五枚のディスク。
そしてアレアの復刻版ポスターにミニ写真集がオマケに付いて来る。
個人的にはアレアの写真集と云うのが非常に嬉しいアイテムで、
政治集会でよく演奏していたと云うのが解るカオテックなステージ写真や、
珍しいオフ・ショットなども載っていて興味深い。
そもそも米英のバンドと違って伊のバンドの写真は中々見る事が出来ないし、
アルバムにバンド・フォトが載っていないバンドなど面子の想像も付かない訳で、
こうして写真がまとめて見れると云うのはファンとしても嬉しい限りだ。

Cramps03


音の方だが、フランケンシュタインとオパスの一枚はアルバム同様の音源だが、
アレアの一枚とアルティのB面曲はレアなシングル・エデットに成っている。
そして中でも目玉は世界初CD化のアレアの「インター」だろう。
所謂、社会主義運動の主題歌としてお馴染みの「インターナショナル」な訳だが、
アレアは集会での演奏ではラストによく演奏していたそうで、
ライブ版なら「アレアッツィオーネ」にも収録されてはいるのだが、
スタジオ版は今まで聴いた事が無かっただけに嬉しいCD化である。
そしてオパス・アヴァントラのもう一枚は、アルバムでは参加していなかった、
名花ドネッラ・デル・モナコが後に歌を入れ直した別バージョンで、
本国にて限定盤で出た事は有るが国内盤では勿論始めての登場である。

限定1000セットの発売と云う事だが、それでも売れるんだろうか?
売れるんだろうなぁ・・・同じ様な酔狂者が買って行くんだろう。
元々紙ジャケ自体フィギュア的な物だが、これは更に輪を掛けてフィギュアな物だ。
一々聴く為にシングルCDを出し入れするのも面倒な話だし、
多分、音源自体はまとめてCD-Rにでも焼いて聴いたりするだろうから、
フィギュア的な楽しみ方の出来ない人間には本当に無用の長物だろう。
しかしこう云う箱庭的な世界は日本人好きだよなぁ・・・・

Cramps02
紙ジャケの「アルバム」と「シングル」の大きさの比較

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2008.02.02

ビデオの行く末は・・・・

知人の経営していたレンタルビデオ屋が今年店を閉めた。
レンタルビデオの創成期からビデオ屋稼業を始め、
自分の店を持ってほぼ十年、足掛け二十年ちょいのビデオ屋人生だった。
非常に残念だ、残念では有るが致しかたない部分は多々ある。

創成期の頃のレンタルビデオ屋は殆どが個人経営の小さな店で、
微妙にそれぞれ特色が有り、単に商売の手段として売れ線を並べるだけの店や、
商品に興味を持っている経営者が拘っている店など様々であり、
特殊な品揃えの店で店員や店長と話すのも一つの楽しみだったりした。
今では考えられない話だが、ベータテープのレンタルをしてる所とか、
レーザーディスクのレンタルをしてる所も有り、海賊版を置いてる所も有ったりで、
新規に面白そうな品揃えの店を開拓しようと云う様な事もしていたし、
それこそ電車で行く様な所の店の会員に成っていたりもしたもんだ。

やがてチェーン経営の巨大なレンタル店がそう云う店舗を駆逐し始め、
メディアもVHSから場所を取らないDVDへと移行していった。
知り合いの店は前の経営者から受け継いだVHSがかなり膨大に有り、
途中で一般作の入荷を止め新作のDVDはアダルトのみと云う状況に成っていて、
末期はかなりカオスな状態であり、閉店も止む無しと云う感じではあった。

で、最後に在庫一斉処分セールをやると云うので出掛けた。
以前店をリニューアルする時に、知り合いに連れられ卸業者のビルに行き、
膨大な数が並ぶ中古ビデオの中から在庫用の商品購入に付き合った事が有って、
総てレンタル流れの品で、在庫はこうして流通しているのかと感心した物だった。
今回もそう云う業者に在庫丸ごと引き取って貰うのかと思っていたら、
流石に業者にとってもVHSは既に厄介者で、金を貰って引き取る様に成るらしい。
それなら売ってしまえと一本百円でセールがスタートした訳である。

大作で有っても廉価なDVDが出ている洋画関係は中々買い手が付かないらしいが、
DVDが出ていても値段の高い邦画などは結構順調に売れて行った様だ。
アダルトは一人で百本近く買って行ってくれる常連も居たそうだが、
なんせ数は多いわ古いはで、中々減って行かないらしい。
かつて宇宙企画から出ていた美少女物等に高価で取引される商品も有るらしいが、
微妙にその辺の路線からも外れた品揃えなのが残念である。

そんな状況をお助けする意味でも、がんばってビデオの棚を漁ってみる。
方々から抜き出して二十数本のビデオを発掘して来た。
予定していたより数は増えしまったが、まあ一本百円程度の話である。
しかしいざ持って帰る時に成ってはっきり気付く、
・・・・重い・・・デカイ・・・
紙袋にケースのサイズもまちまちなVHSテープを15本も詰めるとかなり重い。
他に荷物も有ったので、とてもではないが全部持ち帰りは不可能だった。
指に食い込む紙袋の重さを耐えて家に帰り着いてみれば、
・・・かさばる・・・場所を取る・・・・
一時期自分でダビングしたVHSテープを大量に処分したのだが、
これでまたぞろ増えてしまった。

CDの時代に成ってもアナログレコードを珍重するマニアは多いが、
はたしてVHSビデオはどうなるんだろう?
フェティッシュに愛玩される日は来るのだろか?
まあ一部のパッケージデザインのダサさは、ある種キッチュでは有るが・・・

Video01
その時買ったビデオのほんの一部

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