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2008.06.21

世界ふれあい街歩き

Machi01


NHKで放映している「世界ふれあい街歩き」が面白い。

所謂「世界紀行番組」の一種な訳だが中々にコンセプトが珍しくて、
一回に付き一つの都市の朝から夕暮れまでを、人の歩く速度で廻るだけである。
レポーターは無く、カメラが視聴者の主観目線で街を動く。
毎回それなりに見所の有る所を廻る訳だが、必ずしも名所に寄るとは限らない、
と云うかむしろカメラは常に裏道の方へ細道の方へと寄り道して行く。
流石に余り退屈な画に成らない様に編集されてはいるが、
それでも薄暗い横丁を廻り、行き止まりで戻り、また横丁に入り込んだりする。
コンパクトに観光名所だけを観たい視聴者には退屈極まりないだろうが、
実際旅先で、同じ様についつい裏道に紛れ込んでしまう性質の自分としては、
そのダラダラ感がたまらなく楽しく好ましい。

タイトルに「ふれあい」と謳っているだけに、寄り道先で地元民との会話も重要だ。
道や街の来歴を聞いたり、単純に「何してんの?」的な会話も多いが、
中には家に上げてくれたり部屋からの景色を見せてくれたり様々で面白い。
大方の紀行番組同様、そう云う美味しい場面が総て偶発的だとは思っていないし、
多少の仕込みや演出も有るとは思うが、結構自然に楽しめる。
と云うのも番組の中に「インフォメーション」と呼ばれる短いコーナーが有り、
歴史案内や観光ガイド的な内容を番組中に何度か間に挟んで紹介しているので、
必ずしもその部分を仕込みに頼る必要が無い訳で、故に無駄話も有りな訳だ。
実際の旅行では語学力の関係上、現地民の話を直接聞く事などほぼ無いから、
そう云う気さくなふれあいが羨ましいし、だから新鮮でもある。
やはり世界中どこでも普通の庶民の暮らしは大体同じで、
そしてほんの少し有る小さな違いを知るのもこう云う番組の楽しみでも有る。

この全編カメラ主観のこの番組にはリポーターは居ないが、
カメラ主観の「主」として俳優がナレーションを勤めている。
言わば俳優がカメラのこちら側の「旅人」を演じている、と云う感じだ。
殆どは顔を見知っている有名な俳優ばかりなので、
ナレーションとは言っても大体その俳優の顔が浮かぶ様な感じには成る。
なのでナレーションとしての上手さや語りの面白さと云うよりは、
その俳優の個性的な物が視聴者の好みに合う合わないと云う所が有る。
個人的には余りテンション高めで語られるよりは、
普段のトーンで淡々と語られる方が好ましいので、年配の男優の方が好みだ。
3回ほどに渡って米国の「ルート66」を担当した林隆三も良かったし、
中村梅雀の語りも淡々としていて面白かった。
年配ではないが松田洋治の語りはいつも良いし、以外に山本太郎の語りも良い。
女性だと中嶋朋子の淡々とした感じが非常にいい感じである。

この番組を観始めたきっかけは、散々自分でも歩き倒した香港島の回の時で、
元々必ず番組を観続けていた訳ではなく、面白そうな街の時だけ観ていたのだが、
妙にこのまったりとした番組の空気感にハマってしまった感じである。
やはり個人的に亜細亜や中南米辺りの猥雑な街が観ていて面白いが、
以外にヨーロッパの裏通りも結構そそる物が有る事に気付いた。
曇天の下のハンガリーはブダペストのブダ編は歴史背景と相まって興味深かったし、
二つの街に挟まれたイタリアはシチリアのラグーサなども住人気質が面白かった。
最近の放映で凄く面白かったのがフランスのモンペリエからトゥールーズ、
そしてスペインはレオン、サンティアゴ・デ・コンポステラに続く巡礼路の回。
サンティアゴ・デ・コンポステラへの巡礼の道の話は何処かで読んだ事が有ったが、
4回に渡って続けられたこの放送を観て非常に興味をそそられた。
特に世界中から集まる巡礼者の為の施設や設備が充実したレオンの回など、
宗教心も無いのについつい巡礼に旅立って行きたくなる気分にさせられる。
同じ目的で歩き続ける内に仲間に成っていった各国の巡礼者たちと、
それを温かく迎えるボランティアの人たち、様々な人間模様に唸らされる。
月並みだが、世界は広いし人々は様々に生きている訳だな・・・・

元々この番組はBSで放映されていた物をNHKの総合で再放映しているらしく、
番組のHPを見ると先週の放送が随分前に放映された物だと解ったりする。
まあ今後も総合でまったりと観続けるつもりだが細く長く続いて欲しい物である、
それにしてもこの番組滑らかなカメラ主観の映像の為に、ハイビジョン・カメラで、
しかもクソ重いステディカムで撮っているらしい。
明らかに現場はダラダラとは違う体力勝負の現場な訳で、
その辺の裏話が載っているHPのコラムも中々面白い。
そんな番組のHPはこちら

Machi02

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