« 久し振りの紙ジャケ物三点 | トップページ | 真珠郎はどこにいる? »

2012.08.25

個人的なサマーソング特集

Summer01

先日ラジオを聴いていたら幾つかの番組で「サマーソング特集」と題されて、
出演者が選んだマイ・サマーソングを流していたりした。
「サマーソング」かぁ・・・・と言われてふと考えてみたのだが、
とっさにコレといって思い浮かぶ様なマイ・サマーソングが出て来ない。
いや別にこう云う特集の定番的に出て来る曲は幾つか思い浮かぶのだが、
それは個人的に何か思い入れが有ると云う曲では無い。
一生懸命捻り出してみたが、そうなると意識的に音楽を聴き始める以前の、
漫然と歌番組などを見たり聴いたりしていたしていた頃の曲ばかりで、
それ以降に成ると意図的にそう云う「季節感」とは無縁の物ばかり聴いていて、
「季節感?なにそれ、速いの?重いの?」と云う様な感じの体たらくである。

Summer02

そんな中、真っ先に捻り出された個人的なサマーソングは、
定番中の定番で笑えるが、大瀧詠一の「君は天然色」である。
とは云えこれは「名盤」の「A LONG VACATION」内の「君は天然色」では無く、
飽くまで当時の「話題の新曲」だった頃の「君は天然色」なのである。
中学生だった当時、当然大瀧詠一の業績や仕事の事など知らなかったが、
深夜番組で頻繁にオンエアされたその曲の今まで聴いた事のない質感や、
貧弱なラジオの電波に乗っても尚、拡がりの有るクリアなその音に魅了された。
余談だがその昔、梅雨明けの後、照り付ける様な真夏日が来る直前に、
陽射しは厳しいが何処か空気は爽やかな「初夏」と云うのが有った気がする。
この曲を聴いて思い出すのはその懐かしい「初夏」の感じだ。
丁度期末テストの勉強をしつつ夜更かしなどをしている時に、
ラジオからこの曲が流れて来ると、この苦行が終われば後は夏休みだ!的な、
夏への期待と開放感への希求を「初夏」に託していたあの頃を思い出す。

その時代の思い出と連鎖した夏の曲だと松田聖子の「夏の扉」もその一つ。
アイドルとしての松田聖子に関しては今も昔も特に興味は無いが、
時代背景のBGMとしての松田聖子の曲はどう考えても無視出来ない物が有り、
有る時期の松田聖子の曲ならどの曲にも当時の記憶がこびり付いている。
特にこの曲に関してはイントロが始まった瞬間に胸が締め付けられると云うか、
当時の青臭い想い出が湧き上がってきて死にそうになる一曲である。

Summer03
 
さてそれ以降、自我が肥大して世間と違う物ばかりを聴く様になり、
速かったり重かったり、暴力的だったり政治的だったり、
暗黒だったり狂ってたり、地下的だったり辺境的だったりと、
「季節感」などとは相容れない物ばかり聴いていたお陰で、
夏と言えば昼間の日差しを避けて、夜に這い出す様な暮らしを送る事に成る。
勿論当時の夏の想い出とリンクするする様な曲も有るには有るのだが、
余りにもその曲自体が夏と関係の無い物だったりするのでアレな訳で、
例えば洋楽なんかで夏に関係する想い出の曲は無い物かと考えて、
捻り出て来たのがハノイ・ロックスの「マリブ・ビーチの誘惑」である。
凄まじくアッパーなリフと間髪入れず轟くキャッツ・コールのお陰で、
キャッツ・コール=ヤンキーと言う事で日本の夏をも彷彿とさせる?正に夏曲だ。
元々ハノイ・ロックスは名前とは裏腹にフィンランド出身のバンドなだけに、
どちらかと云うとメロディの質に哀愁が交じったサウンドが特徴なのだが、
この曲に関しては完全にアゲ調子一本やりで、厳しい冬が長い北欧出身者が、
LAの狂った日差しと人々に完全に頭やられている感じが最高である。
彼らには他にも「アイスクリーム・サマー」なんて云うタイトルズバリな、
ドリーミーな曲調の夏曲も有るが、こちらは少し翳りが有る感じの曲だ。
余談だがこの「マリブビーチの誘惑」にはレア・トラック集のみに収録された、
可愛らしい「カリプソ・バージョン」なる物が存在するのだが、
DJ諸氏が読む某雑誌の特集で有名DJがこのバージョンを紹介していて、
こんな物まで掘っているのか!と妙に感心した事を思い出す。

Summer04
      カリプソ・バージョン入りのアルバム「Tracks From A Broken Dreams 」

さて話し変わって八十年代の後半に「ワールド・ミュージック」
なるジャンルが話題に成った事が有った。
欧米諸国以外の、西側諸国に一般に知られていない地域の音楽、
例えば中東やカリブ諸島、東欧やインドネシア等の音楽な訳だが、
それが現地の音そのままでは無く、或る程度先進国的に加工され、
ポピュラー音楽として聴き易く成って流通した感じの音楽だった訳だが、
当時この手の音にハマり、様々なビートやメロディに目を見開かされた。
ソウルとカリプソが合わさったアロウでお馴染みな「ソカ」と供に、
トロピカルな音像が強烈に夏曲的な物を感じさせる音楽に、
カリブ諸島周辺の音楽を現代的に聴かせるカッサブの「ズーク」が有る。
実際に夏と関係有るかどうかはさて置き、ソカやズーク、
そして今やギャグでしかないランバダ等、この辺は一時期夏に良く聴いた。
今と成れば功罪様々に有る「ワールド・ミュージック」だが、
世界には未だ知らない様々な大衆音楽が溢れている事を教えてくれた現象だった。

Summer05

そうそう夏の歌といえばサザンの「真夏の果実」は結構マストだが、
個人的にあの曲と云うと張學友がカバーして全華人社会で大ヒットした、
「每天愛你多一些」の方を真っ先に思い出す。
多分あの曲の歌詞は特別「夏」的な事を歌い込んではいないと思うのだが、
「真夏の果実」以上に夏曲的な思いが個人的に強いのが変な感じだ。
香港や台北の街角で何処へ行っても流れていたあの頃を思い出させる。

Summer06
      張學友「每天愛你多一些」広東語版収録のアルバム「情不禁」

|

« 久し振りの紙ジャケ物三点 | トップページ | 真珠郎はどこにいる? »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/47596/55487783

この記事へのトラックバック一覧です: 個人的なサマーソング特集:

« 久し振りの紙ジャケ物三点 | トップページ | 真珠郎はどこにいる? »