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2014.08.15

『ガールズ&パンツァー』OVA これが本当のアンツィオ戦です!

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『ガールズ&パンツァー』(以下ガルパン)。
現在もコンテンツとして揺るがぬ人気を誇り、
アニメで町興しと云う現象の数少ない優秀な成功例の一つであり、
今後劇場版の公開を控えた、大ヒット作品と言われているガルパンだが、
オリジナル作品として殆ど期待されないで始まったのは知られた話だし、
「女子高生と戦車とかあざといわぁ」と良く有る感想を抱いて、
実際に自分も本放送中には完全にスルーしていた様な作品だった。
尻上りに評価が上がっていった所は横目で見ていたが、
1クールで作品が終らない内に未見のまま番組は終了して行った。
なので作品を見始めたのは本放送から一年後の再放送が最初だ。

正直、自分くらいのオッサンには多少なりとも戦車に思い入れが有る。
ガキの頃、街には必ず一軒くらい「プラモ屋」が有って皆プラモを作っていた。
そしてその頃主流のプラモといえばミリタリー、所謂戦車や戦艦だったし、
大体誰でも戦車の一台位は作ったし、夏休みの工作に持って行ってしかられたり、
腹いせにそれを爆竹で吹き飛ばしたりなんかしていた。
中でも戦車物にはジオラマ等と云うマニア心をくすぐるジャンルが有って、
その箱庭的な世界にハマってジオラマの背景と成る戦史等を勉強したりもした。
(余談だが今やプラモといえば「ガンプラ」と言われるガンダムシリーズだが、ガンプラの隆盛は、兵器としてのモビルスーツに戦車と同じ物を感じたミリタリー・モデラーが、戦車模型と同様にウェザリングを施したりスクラッチしたり、果てはガンプラでミリタリー物と同様のジオラマを作成したりして、ガンプラの世界観を拡げた事に有る。)
と云う訳でそう云う戦車への思い入れが、
安易に「萌え」と合体する事に苦々しい思いが有ったのが確かなのだが、
実はガルパンは製作者側の自分と同様の戦車への思いが作品のキモだったのだ。

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ガルパンをみて感心するのは圧倒的なまで拘りまくった戦車愛である。
プラモで必ず作った各国が誇る第二次大戦期のエース級戦車の数々、
それが実写映画でも中々観れない組み合わせと編隊で動く胸躍る感。
本放送当時にその話を聞いてはいた物の、11話に於いてマウスが現れた時、
「え!嘘?マウス!」とか言って「( ゚Д゚)ハッ!知ってた」と気付いたりした物だ。
現役のミリタリーマニアではないからその挙動がどれだけ正確かは解らないが、
CGで描かれた戦車は実に素晴らしい動きでメカとしてのキャラクター性も抜群だ。
ビットマンとかグデーリアンとか懐かしい名前が噴出するのもたまらないし、
録画を見返す度に細部の拘りに唸らされる事度々である。

しかし肝心なのは「けいおん!」等を手掛けた吉田玲子の脚本によって、
非常にシンプルで王道的展開ながら、秀逸な群像劇に成っている云う事だ。
とにかくこの作品チーム物なので主要登場人物の数が非常に多いのだが、
それがチーム毎に実に無駄なくキャラが起てられていて感心するし、
更に対戦相手校も単なる敵ではなく実にスポーツマンらしい清々しさで描かれ、
最終的に主人公の成長さえも描き切ると云う実に素晴らしい脚本なのだ。
なので戦車道を始める序盤こそはもたつく物の練習試合が始まる辺りから加速し、
以降は殆ど山場の連続で正しく息つく間も無くストーリーが展開する。
そして迎える最終回の緊迫感と押し寄せる多幸感はちょっと比類する物が無い、
例え戦車に興味が無くても、この不変的なストーリーにはきっと感心する筈である。

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さてそんなガルパンの劇場版を前にした新作が、本編に於いて描かれなかった、
対アンツィオ校戦を描いたOVA「これが本当のアンツィオ戦です」だ。
その人気の余り38分と云う尺ながら劇場でも公開された本作だが、
公開前に流れた予告映像には久し振りに興奮させられた。
なんせ本編があの様な珠玉な出来だっただけに期待値はそうとうな物だったが、
無数のタンケッテ(豆戦車)がドリフトしながら89式とラリーする様や、
ハッチから身を乗り出したみほとアンチョビがニアミスする緊迫感など、
期待値を更に上回りそうな映像に圧倒された。
結果の知れた試合を如何に緊張感を持って見せるか?それが腕の見せ所な訳だが、
本編と遜色無く、今回もガルパン「お馴染み」の神回と成っていた。

まあとにかく凄まじく動く戦車戦が圧倒的だ。
挙動やスピード等当然アニメ的なデフォルメは施されている訳だが、
多分映像としては世界初であろう小気味いいCV33の縦横無尽な活躍。
CV33とのチェイス中に傾いた89式を体重移動と根性で立て直す磯部典子の動きは、
宮崎のカリオストロに於けるルパンの動きを髣髴とさせ最高に胸躍る。
更には戦車道と云うルールに於いてのみ可能なⅢ突とM41の自走砲同士の闘いは、
恰もカンフー映画の手合わせの如き砲身の鍔迫り合いが素晴らしい迫力だ。
そして何だかんだと激しい戦闘を経て七話のラストへと繋がる展開も実に鮮やか。
しかし怪我の功名と云うか一瞬で消えて以降ネタにされ続けたアンツィオ校も、
今回の作品で随一の人気ライバル校に成りそうな予感で、
気の良いヤンキー気質の癖にアホの娘と云う属性も実に愛される要素満載だ。
大洗側に目を向けてみると相手校想定の模擬戦シーンなどが中々に新鮮で、
練習中でも唯一の実戦経験者のみほが良い隊長振りを見せていたりして面白い。
練習と言えば共同生活する歴女チームの自宅に於いて、
カエサルが黙々と砲弾の装填練習をしている細かい描写にグッと来る。
こう云う細かい鍛錬描写がスポーツ物としての作品の質を厚くするし、
装填速度が勝負と云う親友同士の一騎打ちの場面の熱さに繋がる訳である。
それにしてもエンドソングが終った後のアンツィオ校がアホ過ぎて最高だ。

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所でこの番組は海外でも配信され、異常に熱量の高いファンを多く生み出している。
海外の板で交わされたこの番組に対する熱すぎる感想や実況が、
翻訳系サイトで訳されまとめられていてその熱量に感心しながら読んでいたが、
出来ればこのOVAも早い事海外でも発売するなり配信されるなりして、
向こうの連中の熱すぎる熱量の感想や萌え妄想を読んでみたいと切に思う。

おまいらが思う以上にアンチョビとアンツィオはやってくれるぞ。
軍神西住殿の戦略は今回も最高だし、華さんのスナイピングは今回も鮮やかだ。
そして何と再び秋山殿のアンツィオへの潜入作戦だって有る。
更におまいらの大好きな歴女チームの意外な一面も見れるし、
おまいらの大好きなバレー部チームのガッツ溢れるファイトも拝める。
今回は残念ながらダーさまの素敵な格言は聞けないが、
脳天気な一年チームの重戦車キラーへの片鱗が垣間見れるぞ。
あ~勿論桃ちゃんは今回も安定して弾を外すポンコツっぷりだ!
まあとにかくおまいらが望むガルパンの殆どが詰まっている最高の一本だ。
早く観て欲しいなぁ・・・・

Gup02


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コメント

ブログのトップにメールの送信フォームが有るので、
そちらからメールを送信して貰えると有り難いです。

投稿: 大陸浪人 | 2014.08.21 17:43

大陸浪人様、そういえば入院されていたのですね。体調いかがですか?私はただの疲れ切ったおじさんです。久しぶりにお会いしたいですね。よかったらメールください。

投稿: H野 | 2014.08.20 22:30

これはどうもご無沙汰で御座いました。
成る程サブラですか、アレは確かに共通体験でしたからなぁ・・・
お元気かと言われると元気ではないですが、まあ生きております。
そちらはお変わりありませんか?

投稿: 大陸浪人 | 2014.08.20 16:05

大陸浪人様、その通りです。サブラを検索していたら、こちらにたどり着きました。2年前に渋谷のタワレコの書籍コーナーでお見かけしましたが、その時確信が持てなかったので声はかけませんでしたが、後になって思えばやはり大陸浪人様に間違いないと思っておりました。お元気ですか?

投稿: H野 | 2014.08.19 21:10

もしかして、せんだん幼稚園出身の方でつか?

投稿: 大陸浪人 | 2014.08.19 18:10

大陸浪人様、20年ぶりの蒲から来た男です。わかるかなあ。

投稿: H野 | 2014.08.18 20:27

コメントどうもです。

所でどちら様ですか?

投稿: 大陸浪人 | 2014.08.18 17:06

丁度1年前に、このブログを発見しました。今までの記事を読ませていただきましたが、全て読んだら、T山じゃないの?と思いコメントさせていただきました。暫く更新がなく心配しておりましたが最近になって無事更新され安堵しております。

投稿: H野 | 2014.08.15 22:11

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